肌のバリア機能とアトピー

普段から意識することはあまりありませんが、体の表面を被っている皮膚には、水分を保持したり、外部から異物が侵入するのを防いだりする機能があり、一般的に皮膚のバリア機能と呼ばれています。健康な皮膚の状態であれば、埃や塵、ダニやばい菌、ハウスダストなどの異物は肌に侵入することはできません。これは、皮膚の1次バリアといわれる皮脂膜の働きによるもので、弱酸性の油分で水分が蒸発するのを防ぐとともに常在する善玉菌により、病原菌などから肌を守ってくれているのです。皮膚の2次バリアといわれるのが角質層で、水分を保持するために重要なセラミドが多く含まれています。紫外線や乾燥など、現代の生活では、肌の表皮を傷つけてしまう要因となるものが多く、偏った食生活や乱れた生活習慣により、肌に必要となるビタミンやミネラルも不足しがちです。

皮膚のバリア機能が正常に働くことができない状況では、皮膚の内部に異物が侵入してきます。また、乾燥によって肌の水分がすぐに蒸発してしまい、乾燥肌や吹き出物などの原因となることもあります。アトピー性皮膚炎などの敏感肌も、皮膚のバリア機能が正常に働いていないことがひとつの原因であると言われています。水分が蒸発して肌が乾燥するとともに、ばい菌などの異物が簡単に侵入してしまうので、その異常を痒みというシグナルで知らせるのです。肌のバリア機能が壊れた状態が長く続くことで、異物が皮膚に過剰に侵入して、ダニアレルギーやハウスダストアレルギーになることがアトピー性皮膚炎の原因となることも多いのです。

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